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パフォーマンストレーニングの理論と実践

Vol.2 スポーツパフォーマンスを向上するために大切なこと ー Performance Pyramid ー

Vol.2 スポーツパフォーマンスを向上するために大切なこと ー Performance Pyramid ー

第2回は、人間のパフォーマンスを4階建のピラミッドに例えた「パフォーマンスピラミッド」の概念をご紹介します。
この考え方は、どのようなスポーツのパフォーマンスを上げたい場合であっても、知っておくと大変便利な考え方です。

パフォーマンスピラミッド 1

1階のポジションは、関節のモビリティ(可動性)、スタビリティ(安定性)を意味します。
2階のパターンは、動作パターンやコーディネーションを意味します。
3階のパワーは、パワー・筋力・スピードなどを意味します。

1階は、体のそれぞれの部位に問題があるかどうか?
車に例えるなら、車のタイヤ、ハンドル、シャーシ、ミラーなどのパーツに問題があるかどうか?
車に故障がない状態で、運転をする方が望ましいですね。
(モビリティとスタビリティについては、「痛みのコリの解消コラム」Vol.2 も合わせてご覧ください。)

2階は、正しく体を動かす能力があるかどうか?
車に例えるなら、運転する能力があるかどうか?
車に故障がない状態で(1階)、ドライバーの運転スキルがあれば(2階)、車を操るパフォーマンスは高くなります。

3階は、パワーがどれくらいあるかどうか?
車に例えるなら、排気量がどの程度あるかどうか?
車に故障がなく(1階)、ドライバーの運転スキルも高く(2階)、車の排気量も大きければ(3階)、
車の運転においてかなりのハイパフォーマンスを発揮することができます。

4階は、実施するスポーツのスキルです。
4階が大きくても、1階、2階、3階が小さければ、ピラミッドは不安定になってしまいます。
つまり、パフォーマンスは高く積み上げることが難しく、不安定になってしまいます。

パフォーマンスピラミッド 2

広い1階、2階、3階を持っていれば、ムーブメントキャパシティが大きい状態です。
ムーブメントキャパシティが大きい方が、動作の習得は速く、動きの引き出しも多いわけですから、
様々なスポーツやスキルへの適応能力が高いと考えられます。

そして大事なことは、これら1階のポジションから4階のスキルまでの各要素は
別々に独立しているわけではなく、密接に関係しています。
最終的にはこれらは1つのものとして扱われるべきものなのです。

結論として、どのようなスポーツをするにしても
パフォーマンスを高めるためには、まずこのピラミッドを高くする必要があります。

ピラミッドを高くするために必要なことは下記の2つです。

 ①土台を広くすること
 ②バッファを適切にすること

パフォーマンスを高めるために、私たちは、
ポジション・パターン・パワーの順序で身体介入をしていくことで、
効率的にスポーツパフォーマンスを高めていくことができるのです。

次章では、実際にどのような手順でトレーニングを進めていけば良いのかをご紹介します。