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パフォーマンストレーニングの理論と実践

Vol.2 痛みとコリを解消するために大切なこと ー Joint by Joint Theory(ジョイントバイジョイントセオリー) ー

Vol.2 痛みとコリを解消するために大切なこと ー Joint by Joint Theory(ジョイントバイジョイントセオリー) ー

痛みとコリを解消するためには、まず人間の体の原理原則を知ることです。
人体の関節には、”スタビリティ(安定性)”と”モビリティ(可動性)”という役割があります。

文字通り、
“スタビリティ(安定性)”は安定させること、
“モビリティ(可動性)”は可動させること、が役割です。

人間の体は関節構造によって、
関節毎に”スタビリティ(安定性)”と”モビリティ(可動性)”の優位性が異なっているのです。
そのルールから逸脱してしまっている時に、関節や筋肉や靭帯に慢性的な痛みが生じることは数多くあります。

スポーツなどのスキルに関しては、様々なメソッドや方法論があって良いと思います。
しかしながら人体の構造と仕組みは、
オリンピック選手であっても、運動経験のない人であっても、関節の数も、筋肉の数も同じです。

サッカーの代表レベルの選手が、足の関節が人より多いわけではなく、
オリンピック代表選手が、人より背骨の数が多いわけでもなく、
豪速球を投げるピッチャーが、肩の筋肉の数が人より多いわけでもありません。

故に人体には、
「この関節の構造は何度までしか動かせない」
「この関節は何度まで動くべき」
「これ以上無理やり動かすと近隣の関節が代償動作というしわ寄せを生み出す」
「結果的に関節や筋肉にストレスをかける」
といった機能解剖学や運動力学に基づいたルールが存在するのです。

今回は、理学療法やアスレティックリハビリテーションの領域においても、
世界的に認知されている人間の基本的な体のルール、

“Joint by Joint Theory(ジョイントバイジョイントセオリー)”
(Gray Cook & Michael Boyle より改変)

をご紹介します。

Joint by Joint Theory

例えば、腰椎骨盤帯は、「安定性」が重要な関節です。
腰痛のある方は、腰椎骨盤帯の「スタビリティ(安定性)」が機能不全である可能性があります。
または、胸椎や股関節の「モビリティ(可動性)」が機能不全になっていることで、腰椎に迷惑がかかっている可能性もあります。

スタビリティやモビリティが正しく機能しているかどうかは、
専門家に評価してもらうと良いでしょう。

目的地に辿り着きたければ、現在地を知ることです。
今、自分の体がどのような状態になっているのか、を知ることはとても大切です。

物理学的に、物体は安定した支点がなければ動くことができません。
安定している箇所と安定している箇所に挟まれているからこそ、中間の関節は正しく可動できるのです。

スタビリティジョイント(安定性関節)には、安定性を。
モビリティジョイント(可動性関節)には、可動性を。

痛みやコリを解消するには、自身の体を正しく理解することです。

このような体を取り巻く原理原則に基づいて、
具体的な改善エクササイズをご紹介して参ります。