COLUMN

コラム

システムとは何か?




6年前に「システム」に関して考えていたこと。

原理原則とは不変的なもの。
でも、6年かけて思考も少しは進化したかな、とは思う。

物事がうまくいかない時に、
理由は大きく2つしかない。

1つ目は、
「システムがない」という事。

2つ目は、
「今あるシステムが機能していない」という事。

最も重要なのは「システム」である。

身体評価であっても、
リハビリ指導であっても、
トレーニング指導であっても、
チームスポーツでの指導であっても、
会社の経営であっても、
人材の教育であっても、
結局は「システム」が必要である。

「システム」を正しく活用できる人は、
身体評価でも、
リハビリ指導でも、
トレーニング指導でも、
チームスポーツ指導でも、
会社の経営でも、
人材育成でも、
何でもできるはず。

タスクによって、「システム」の原理原則が変わることはないのだから。

システムがあるとスタッフが考えようとしなくなる、とか、
システムがあると自主性が損なわれる、などという意見があるのならば、
それは「システム」と「マニュアル」という全く異なるものを混同して考えてしまっているに過ぎない。

話は変わって、
新型コロナ禍によって、社会全体が急激にパラダイム転換を図る事になった昨今。

ありがたい事に、11,000円/50分のオンラインパーソナルトレーニングが大変好評を頂いているため、
今週から予約枠の拡充をさせて頂きました。
本当にありがとうございます。

圧倒的な準備と、徹底的な検証。
時間をかければ良いわけではないけれど、
50分のセッションのために10倍以上の準備と検証時間を割くことは、
私たちの通常運転です。

オンラインパーソナル指導が注目される中、
ZoomやTeams, WebExなどの様々なミーティングツールがフォーカスされています。
次世代の運動指導の可能性を予感させる素晴らしいツールではありますが、
ツールの目新しさに気を取られて「木を見て森を見ず」になってはいけないと思っています。

Zoomはあくまでオンラインでパーソナルトレーニングを提供するための「ツール」、
取引先や社内スタッフとミーティングするためのただの「ツール」であって、
前述していた「システム」ではありません。

私たちの業務でなじみ深い動作指導に例えるのであれば、
関節の動き(部分)ばかりに気を取られて、
全身の動き(全体)を見落としていてはいけないのです。

ZoomやTeamsやWebExなどに代表されるミーティングツール、
SlackやLINE Works, ChatWorkなどに代表されるコミュニケーションツール、
BrabioやJooto, Omniplan, Thingsなどに代表されるタスク管理ツール、
DropBoxやGoogle Drive, Boxなどに代表されるファイル共有ツール、

オンライン事業やリモートワークを効率化するために、
次世代に適応できる働き方を模索するために、
このような利便性が高くて役割の異なるそれぞれのツールが高度に同期していることはとても大切です。

一個一個のツールが大切なのではありません。
重要なのは「ツール」ではなく、「マニュアル」でもなく、
単体のツール同士が同期し合う事で生まれる
包括的な「システム」なのです。

EメールとLINEのみのやり取りで済むこともあるでしょう。
もちろん、コミュニケーションでお互いの顔を確認しながらミーティングをした方が良いこともあるでしょう。

しかしながら、テクノロジーを駆使すると今までやっていた多くの仕事の進め方が、
如何に非効率的だったか、如何に時間の無駄だったか、を再認識させられるのです。
(正確には、再認識させられている日々。)

特に非同期型オンラインコミュニケーションを駆使できれば、
打ち合わせや会議やミーティングの在り方は劇的に変革させることができます。
「リモートワークのミーティングはZoomで行うものである」という固定概念そのものが間違っているという事を、まずは認識する必要があるのです。

全ては「システム」によって解決できます。
そのためには「システム」というものの原理原則を知ることが大切です。

こういう事がより大切な社会になってきたのではないのかな、と個人的には思っています。

覚悟を磨き上げていれば、
真剣に考え抜いていれば、
進める道を探し出そうと死ぬほど努力していれば、
自粛期間中でも毎日は輝いているはずなのです。


以下、2014年4月30日掲載記事。

トレーニング指導における「システム」を持つこと。

これは、とても重要だと思います。

短時間のセミナーでいくら素晴らしい「技術」のみを学んでも、
それは体系立てられた「システム」の中の枝葉に過ぎません。

いつぞやの巨人みたいに、ホームランバッターばかり集めても、戦術がなければチームは機能しません。

ショートパスで相手を崩すシステムが確立しているバルセロナに、
精度の高いロングボールを蹴れるベッカムがいきなり加入してもチームが機能できるかはわかりません。

「正確なパス」という「技術」を持っていても、
それを近くの味方にショートパスでなるべく早く繋げるべきなのか、
それとも遠くの味方にロングボールで繋げるべきなのか、
これは「戦術」つまり、チームの「システム」によって異なります。

素晴らしい選手個人や技術
→トレーニング指導における技術

チームとしての戦術
→トレーニング指導におけるシステム

今学ぼうとしていることは、
木の根っこなのか?
幹なのか?
枝葉なのか?

そして、そもそもどのような形をした木を目指しているのか?
あなたの作ろうとしているシステムはどのような仕組みなのか?

つまり、
「あなたのトレーニング指導のシステムは何ですか?」

その答えを明確に持っていることが望ましいと思います。

システムが確立されていれば、必要な技術は明確になります。
また、技術を学ぶことでシステムを改良していくこともできます。

システムをブラッシュアップしながら、技術を向上させていければ良いですね。

セミナーで勉強して新しい発見や技術を得たものの、
翌日現場で「・・・・?」という技術の活かし方が分からない経験があるのなら、
それは技術を高めることよりも、自分の「システム」を確立することの方が先決かもしれません。

わからないことがあって、もがく。そして、解決策を探しにセミナーに行って勉強する。
そこから、枝葉の技術を磨くのみでなく自分の「システム」を構築すること。

どのような根拠に基づいて、
どのような理論に基づいて、
どのように体を評価し、
どのようにフィードバックし、
どのように解決方法を計画し、
どのように実行していくのか。

あなた自身のシステムを確立すること。

そして、常に学びによって
あなた独自のシステムを向上させていくこと。

担当させて頂くセミナーを、そんなきっかけや気付きをご提供できるような学びの場にしていければと常々思っています。

本日も素晴らしい御縁に感謝です。